教養・歴史特集

21丁の高額バイオリンを演奏家に無償貸与する日本音楽財団=花谷美枝

 日本財団の姉妹団体である日本音楽財団は、1994年から弦楽器の取得・貸与事業を始めた。現在、所有するのは、バイオリンはストラディバリウスが15丁、ガルネリが2丁、その他にストラディバリウスのビオラ1丁、チェロ3丁の合計21丁。演奏家に無償貸与されている。

 財団が最初に楽器を取得したのは94年。ストラディバリウスの「パガニーニ・カルテット」(バイオリン2、ビオラ1、チェロ1のセット)を米コーコラン美術館から購入した。以後、2004年までに20丁取得した。05年以降は08年に1丁(11年に東日本大震災復興支援のため売却)、17年8月に篤志家からの寄付をもとに1丁買っている。

 事業の趣旨について、加納民夫常務理事は「現存するストラディバリウスの中でも、できるだけ健康な状態の楽器を収集、保全して未来につなぐこと、そして演奏家の育成に資すること」だと説明する。

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